第32代会長 石川 愼二
会長あいさつ
「人は、お金のみによって働くのではない。人は利害からだけで汗を流すのではなく、人の根底にある助け合いの根源的な意志=『ラジカル・ウィル』によって喚起され、社会的な課題に挑戦していくのである。人は、お金を目的とした行動によって、みずからと家族の生活を維持する。そして、「ラジカル・ウィル」によって、『使命感』を持って行動し、人間として生きる充実感を実感するのである。」(田中尚輝) 混沌とした昨今、閉塞感の蔓延した昨今、社会的に日の当たらない人々が増えていなす。 停滞経済の中、政府施策或いは市場経済には限界あり、それらの隘路を補填するのが我々の責務かと考えるのです。 テーサップ・リー新国際会長のテーマは”未来に開く「Innovation」改革”であります。 そういった中で、会長スローガンを「後世のために、みんなのために」とし、会長方針には「持続可能なクラブ活動のための改革」、「地球環境の保全」、「社会的恵まれない人達に愛の手を」としました。
会長スローガン
「後世のために、みんなのために 」
今、日本は少子化、高齢社会の時代と言われています。今思うと、高度成長の波に乗り、我々は素晴らしき良き時代に生きて参りました。ここにきて、失われた10年とか申しまして、経済の右肩下がりの中、将来に希望を失い、日本人は、自信の喪失をしています。国は800兆の借金を抱え、一人あたりにすると赤ん坊まで入れて、600万円以上になります。その付けを後世に先送りしています。諸先輩から我々も含めて、結果的に、おいしいところを食べ尽くしてしまいました。私どもにも責任があります。とても孫たちに我々が残した負の遺産を、何とかして欲しいなどと言えたものではありません。北欧では、老人の福祉と児童に対する福祉の比率は、100対100です。英仏で100対60日本は100対10以下だそうです。育児児童教育にお金がかかりすぎ、子供が産めないという統計もあるそうです。子供を沢山産んでくれなければ、日本の将来はありません。 今我々に出来ることは、子供を沢山産める、育てる環境を整えることだと思います。また良い環境の中で健やかにたくましく育ってくれることを希望しています。 これから、子々孫々、人類が絶えることのないよう、さらには、幸せな世の中が永遠に続く事を希望するのは,みんなの願いであります。 しかし残念ながら、今我が国では、安心して子供を生み育てる良い環境にはございません。 あまりに若き母親、若き父親への経済的負担が多くのしかかり、子供を生み育てる、或いは子供を欲しいと希望する若者が少なくなっています。子供はみんなの子供です。みんなの宝です。次世代の若者が次世代の老人を支えていく現実を忘れてはなりません。そういう意味に於きましてもても、そのような生活環境を改善できるよう、いくらかでも手助けになってあげたいものです。
会長方針
持続可能なクラブ活動のための改革 バブルの時代を通り過ぎ、世の中は全ての分野で見直しがおこなわれております。クラブ維持のためにも、全てに亘り見直しをしなければならないと思います。その為には、従前の慣例を乗り越え、多くの英知を結集して、時代に合った改革をすべきではないかと考えます。地球環境の保全 かけがえのないこの自然を出来る限り汚さず、後世へ、引き継ぐことは我々の責務と考えます。今、世界的に、4Rと言う言葉が叫ばれています。Refuse(リフューズ)…ゴミをなくす。Reduce(リデュース)…ゴミを減らす。Reuse(リユーズ)…再利用する。Recycle(リサイクル)…再生する。のことです。
まず、大切なのが、ゴミをなくすこと、本当に欲しいものか、必要なものかを考えて、ゴミになるものは買わないことです。次に、ゴミを減らすこと、そして次に、再利用すること、使い捨て商品を避け、再生品、長期間使用が可能なもの、修理可能なものを選んで買うことです。そして最後に、リサイクルです。使った後、リサイクルできるもの、リサイクルされた製品を選ぶことが大切です。リサイクルは最後の手段なのです。それ以前の実践が大切です。まずは、ゴミをなくすことを心がけたいものです。(sotozen)社会的恵まれない人達に愛の手を
このような経済情勢の中で、「人のことを考えている余裕はないよ、自分の蠅を追うだけで精一杯です。」と云う声が聞こえてきます。そして、社会奉仕、ボランティアから手を退いている風潮が散見します。しかしこの様な時だからこそ、ニーズがあるのではないでしょうか。我々はその様な時だからこそ、責務があるように思えます。今まで我々の先輩方が、様々な社会奉仕活動を行って参りました。しかし今日の社会情勢、或いは、社会の価値観等が急激に変化して参りました。そういった中で世界的にシングルマザー(母子、父子家庭)とその子供達が急激に増加しています。会長スローガンにも述べました通り、「子供はみんなの子供です」この人達は、老人福祉の等の陰に隠れて、厳しい経済環境の中で、生活をしているのです。ここにも愛の手を差しのべてはいかがなものでしょうか。
最後に、この1年間、皆様のご協力と毀誉褒貶を衷心よりお願いするものであります。